株為替先物オプション商品取引など、投資対象にかかわらず、お金をベットする上で、最低限身につけておくべき考え方があると思ってます。
メディアやSNSに影響されて、「投資=簡単に稼げる」などという、安易な気持ちでマーケットに参入することは、非常に危険です。
個人投資家で、年単位のスパンで勝ち続ける人(トータルの収支がプラスの人)は、ごく少数ですし、淡い希望を持って参加する新規市場参加者は、「現れては消え」を繰り返します。
まずは生き残るために(自分の資金を守るために)、自分を知り相手を知ることが大切です。
以下に紹介する本は、投資する上で、特に読んでおいたほうがベターと感じる名著&良書を、目的別に8冊紹介しています。
投資本コーナーに行くと無数の本が置いてあり、どれを選べばいいか分からない投資に興味のある初心者から、すでに投資経験のある方まで、「新たな気づき・学びのある」本を厳選してみました。

早速みていきましょう!
この記事の目次
思考法・アイディア・心構え
投資で一番大切な20の教え
取引中に意識しないと気づかない落とし穴を避け&冷静かつ適切な判断を下すために、知っておきたい考え方・アイディアが紹介されています。
・平均を上回るリターンを上げるためには?
・市場の効率/非効率性について。資産価値と市場価格の間にミスプライシングが起こるのはなぜか?
・市場の誤りやミスプライシングは投資家の努力によって解消されているか、まだ存在するか?
etc 特に投資初心者の方だと、目から鱗の内容になっています。
本書は投資本ですが、ある意味日常の様々なシーンにおいても、活かせる思考法だと思ってます。
デイトレード
デイトレード(短期売買)する上での、心構えや思考法が紹介されています。
人間の心理的、感情的な困難に対処する手法も提示されており、一度目を通してみるのがオススメです。
何度読み返しても、その時々に新たな発見が見つかる本です。
・1回ごとの取引で自分のレベルなど分からない。プロは、1日ごとの個別の取引が適切に執行することに集中していて、余計なことは考えていない。
・「なぜ」と考え始めたら、感情に影響を及ぼし、現ポジや次のチャンスに備えるのが難しくなる。「なぜ」が消えない場合には、ポジションの半分を解消するなど、何かしらアクションを起こす。
上記はほんの一例です。特に短期売買においては、感情のままにトレードを続けていては、被弾し続けます。取引中は感情を排して、「いかに機械的に取引するか」が、大事なんだと思ってます。
ゾーン
上記二冊と比べて、500ページ超えとなかなかボリュームのある本ですが、こちらもトレードする上で頭の片隅に置いておきたいアイディアや考え方がまとまっています。
自分の気になる章から、つまみ読みするのがおすすめです。
・トレードは経費を払う必要がある。なぜなら、それは今後勝ちを経験するために必要な経費だから。
・ギャンブルをしているという考え/感覚を取り入れる。いくら入念に準備し実行しても、リスクがなくなることは決して無いから。
とりあえず上記で紹介した3冊のうちどれか1冊は手に取っておきたいです。

暗記するというより、一度通読して、行き詰まった際の教科書的な位置付けです。自分にとって気になる点を繰り返し読み返すのがベターです。
【補足】
読めば分かりますが、上記の「投資で一番大切な20の教え」の著者は中長期投資を信念に、一方「デイトレード」を書かれた著者は短期投資を信念に、書かれた本です。
そもそもデイや中長期は、宗派のようなもので「どっちが正しい・間違っている」というものはありません。
性格や当人にとっての向き不向きがあるものだと思うので、先人の考え方を知る上では、自分の取引スタイルに関わらず読んでみることをおすすめします。
相場環境・相手を知る
ランダムウォーク行動ファイナンスと理論のすべて
プラス期待リターンの源泉・収益の源泉はどこかを徹底的に考える上で、ヒントを与えてくれる本です。
本書を読めばマーケットの大部分は、多くの人が思うよりランダムで、はるかに予測の難しいことがわかります。
マーケットのランダム性や、市場の効率/非効率性からくる収益機会について人間心理を踏まえながら説明されています。
図表も多く、理解しやすいです。
業界地図:業界規模/主要企業を把握する
東洋経済から毎年刊行される本書。
図解&オールカラーで、視覚的に業界の先行きや代表企業など、大枠の知識を得るとができます。

株をする上で知っておきたい
ギモンから逆引き:決算の読み方
企業決算を読む上で、理解を助けてくれる本です。どこに注目して、決算を読めばいいかイメージができます。
オールカラーと図解付きで分かりやすい内容です。
決算書におけるPL/BS/CFの基本的理解から、「売上がすごい多いのはどんな会社だと言えるの?」などケースごとに、”疑問から逆引き”解説がされています。
索引もあり、用語の意味を忘れたら辞書がわりに使えます。
基本的な決算書の読み方や体系的な理解をしたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
投資される経営、売り買いされる経営:企業を読み解く
企業が実力のキャッシュフローを生み出すために、求められている事や、投資する上で私たちが見たほうが良い指標など、本書では事例も踏まえながら細かく明記されています。
長期で銘柄を保有する人に限らず、銘柄選定をする上で短期売買の人にも、新たな発見があると思います。
損益計算書などのフローの情報も大事ですが、BSの最適資本構成にも目を向けるなど、新たな着眼点が見つかります。
個人的には、投資家にかかわらず、会社経営に当たる人にもおすすめの本だと思います。
歴史を知る
お金は歴史で儲けなさい
タイトルが怪しいけど、しっかりと内容の詰まった本です。特に7章「長期投資は安全に儲かるのか?」が印象的でした。
株式市場やアメリカ情勢、バブル(テクノロジーバブル)など、歴史を振り返りながら、投資する上で知っておきたいポイントが具体的に書かれています。

まとめ
いかがでしたか?
金融市場って、個人や機関問わず、人種や年齢・性別関係なく、あらゆるプレーヤーが札束握りしめて、参加するマネーゲームだと思ってます。バックグラウンドや資金量関係なく、割とフェアなゲームとも感じています。
「〇〇すれば勝てる!」のような聖杯なんてものはないし(仮にあったとしても表に出てくることはないし、知り得ない)、割と運や相場環境にも投資成績は、左右されるものだと思います。(自分のコントロールできることは限られてる)
だからこそ、定期的に自分の手法や考えを環境に合わせて変えていくことが大事だと思ってます。少なくとも天性のウルトラスーパートレーダーで無い限り、日々画面とにらめっこしながらチャートやニュースをチェックしたり、地味な作業の繰り返しなんですよね。
投資について思うことは色々ありますが、この辺にしときます。
上記で取り上げた本は、いかに環境が変わろうとも繰り返し読み返したいと思える、投資に活かせる名著&良書です。
また、こちらの記事で取り上げたウメハラ本もおすすめですよ。
以上『【2020年版】本当におすすめな投資本8選:目的別にまとめてみた』でした。